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"住まいの日記帳"


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No.15 住宅団地 Jan. 1.2003 Wed

今年の年明けも大変穏かだった。 

札幌の実家で新年を迎えたが、天気も良く何事もない平穏な一日だった。穏かに新年を迎えることが出来幸せなことなのかもしれないが、何も無さすぎて退屈な時間との戦いでもある。

仕事も無ければ日常の用事も無くすることが無い。こんなときには最近凝りだしたホームページのデザインなどいじるのも良いのだが、あいにくホームページのデーターを持ってこなかった。仕方なくWeb上から編集できる掲示板と日記帳のタイトル文をちょこちょこいじったりしている。

今日は住まいの実作業こそは無かったが、札幌といえば学生の頃、都市計画上の観点で良く住宅街を見て歩いていたことが思い出される。住宅団地や集合住宅街区、複合型住宅街区など住を供する建物が集まるところにも都市計画上の考え方が出てくる。

中でも楽しく感じたのが住宅団地であった。多くの住宅団地を見に行ったものだがその形態も色々ある。もちろん地域性や団地を開発するデベロッパーの意図、市民性にも左右される。都市計画上の観点からトータル的にコーディネイトされた団地もあれば、無法地帯の如く建てられてきた団地、幾つかの建築協定を課し景観の向上に努めている団地など色々ある。

かつて学生時代に日本縦断を行い各地の住宅街を探訪したこともあるが、札幌の住宅街は独特のものがある。

まず一つに、新旧の団地に関わらず歩道が多く住宅街の道路幅員も広い。これは、冬季の除雪スペースの確保からきているものだ。除雪された雪が道路脇や歩道に積まれていく。

次に、ミニ公園が多い。札幌は市民一人当たりの公園の面積が全国トップだったと思う。もともと新興都市であることから、街自体が都市計画的観点で作られており、その中の大きな要素に公園がある。開拓当時から市民の公園に対する意識が高く、日本初の市民公園は、はっきり覚えていないが偕楽園(北7西7)だったような気がする。また、住宅街に点在する公園は、必ずと言って良いほど山がある。これは冬の間遊器具が雪に埋まり使えなくなるため、せめて何かの遊び場をということで山がある。

次に建物イメージが統一されている団地が割合多いことである。札幌の住宅史による部分があるが、新旧の団地問わず、似たイメージの建物で統一されていることが割合多い。建物の形から外壁の色や屋根の色などである。ある新興住宅街では、外壁や屋根の色をダークな感じに統一しているところがあり、どこか外国の住宅街に入り込んでしまった感じになる。

団地の形態もかなりあり、種類分けをすると本当に多くなるのだが、札幌周辺の中での一番のお気に入りの団地は、札幌の隣の石狩市と言うところにある、花川地区住宅街だ。昭和40年代の大規模な団地で正確な世帯数はわからないが、感覚的に1000世帯ぐらいの感じである。

団地内は、歩車分離が完全に行われており、迷路みたいな遊歩道をジクザク歩きながらスーパーや学校に行く。初めての人なら完全に迷子になってしまう感じである。住宅街を練り歩く道は、広いところもあれば狭いところもあり、途中にポケットパークが点在する。

色んなお宅の庭を見ながら歩きまわる感じで、なんかほどほどのコミュニティーが感じられる。ポケットパークには、腰を掛けられるベンチが必ず設置されており、細やかな気配りが随所にあったような気がする。

もちろん今では古い団地となりすっかり馴染んだ感があるが、とても昭和の40年代に作られた団地とは思えないほどである。よっぽど団地作りに関わった方々、この手のことが好きだったんだなと思ってしまう。



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