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"住まいの日記帳"


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No.5 現地調査 Nov.22.2002 Fri

今日は平穏無事な一日だった。特に休みの前の日は、ウキウキ気分で難しい仕事はなかなか気乗りが悪くなる。こんな日は大好きな間取りのプラン作りに没頭するのが一番だ。調子がよければ現場に行ってプランニング前の調査をするのも良い。今日は、まさにそんな一日だった。

図面を作成する前には、お客様のご要望の調査のほか、敷地とその周辺状況の確認が大切であることは言うまでもない。専門の測量士による敷地測量のほか設計士自らの視点でのロケーションの確認はプランを作成する上でとても重要な要素となる。

確認すべき項目に道路と敷地の関係、境界杭の確認、敷地上の工作物(境界塀やるいは電柱等)の有無とその状況、テレビアンテナやCATV、NTT、電灯線の形態、隣家の窓の位置や換気扇の位置などなど色々とある。

そんな確認と写真撮影をある程度行った後、プラン上最も大切な生活イメージングに入るのである。現地でのイメージングはその敷地に立ち、どこに車を置きたいかどこから家に入りたいか、また庭はどこに欲しいかなどイメージをするのである。机上でのイメージに比べれば、はるかに的を得ることになる。最寄の駅やバス停、スーパーの所在、前面道路の通行量も手に取るようにわかる。見晴らしがよければどっちの方向に窓が欲しいか、なにか借景となりそうな公園や隣家の庭園がないか、日当たりはどうかそんなことを考えていると自ずとゾーニングは作れてしまう。

また、設計士が現場を見ることはお客様にとっても安心感を与えるようである。中には現場を見ることなく図面を作ってしまう設計士もいるようだが、決して机上ではわからない要素が必ずあるものである。

人の住まいを作ることは、その人の生活をある程度知らなければならない。一般大衆が使うような施設は、一般的基準に合わすことによりある程度作れてしまう(但し、都市計画的意匠上のデザイン性とデザイン的機能の質と量については綿密な調査と検証が必要である)。

その点、住まいはその在り方、使い方、見方がみんな違い、他人の趣味にあわす必要はないから難しい。家も敷地もやっぱり10人10色、設計士の住まい作りはまずその人と土地を知ることなのである。



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