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"住まいの日記帳"


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No.11 キッチン Dec.15.2002 Sun

今日はK邸のお打ち合わせだった。1昨日から体の調子が悪く昨日は腹痛がひどくなり今日のお打ち合わせが出来るか不安だったが、朝からは全開とまではいかないものの痛みはなくなり、何とかお打ち合わせをすることが出来た。

先週よりお打ち合わせをしているK邸の本日のメインは設備関係である。間取りは概ね決定しており今日はキッチン、トイレ、ユニットバス、コンセントやTV、TELなどの電気関係などのお打ち合わせだった。

多くの設備は、ある程度お勧めのものがあり特別なご要望がない限りそんなにお悩みなられることはないのだが、キッチンだけはなかなか難しい。キッチンメーカーも多く、私のいる事務所のショールームだけでも4社のキッチンが置いてある。

キッチンのご説明には、まず各社キッチンメーカーの特徴的な仕様のご説明を行わなければならない。個人的に好きなメーカーを前面に出すことなく、各社公平にご説明することに気を使う感じである。

キッチンメーカーも基本的な商品の路線は同じなので、違いと言えば、シンクの形状や換気フードのデザインや使い勝手、扉の色や取っ手のデザインなどである。それ以外の仕様は極端な違いはそれほどない。ましてガスコンロやIHクッキングヒーターのメーカーは限られているのでキッチンメーカーによるコンロの違いは少ない。

お値段については、ここのショールームにある4社とは会社提携している関係で驚くほどの差もない。また、キッチン自体、自由な組み合わせで作ることも多く、少しでも特注をしてしまえばさらに金額差は読めなくなる。お値段は経験的なところでお話をさせて頂いていることも多い。そんなことで、まずキッチンメーカーをどこにするかで相当のお時間を割いていただくことになる。

本日のお客様は、最終的にサンウェーブとクリナップのキッチンでお悩みになられた。扉についてはサンウェーブのイエローのものをお気に召され、シンクと換気フードについてはクリナップのものをお気に召されたのである。

サンウェーブのイエローはとても柔らかく取っ手のデザインも素敵であるが、シンクについてはクリナップの方がやや大きく、お手入れしやすそうなシンプルな形となっている。

非常に難しいところであり、なかなか決めかねるところでもある。しまいにはお客様から私に決めるように言われる始末である。でも私もなかなかどっちもどっちだなと思っているところでもあり、なかなかどっちかにお勧めしきれないものである。

最終的には奥様が最初にいいなと思われたイエローの扉を使っているサンウェーブのキッチンに決まった。

キッチンメーカーも各社競争が激しく、以前ほどの差がないのも実状である。どれも使いやすそうで扉のデザインも似たり寄ったりだ。特別個性的なキッチンをお考えになられない限りどこのメーカーのキッチンにされてもいいのかもしれない。

それだけに設計士やコーディネーターにとってもなかなか難しいものである。個人的に好きなメーカーといっても、キッチンの仕様というよりそこの担当者の対応の違いで感じているところがあるのも正直なところである。

むしろ最近キッチンに求められるところは、キッチンメーカーと言うよりもコンロの仕様であるとか浄水器やイオン水整水器、食洗機などの設備をつけるかどうかということだろう。お客様にとってはそちらのほうが重要なことであるのかもしれない。



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