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"住まいの日記帳"


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No.14 防火対策 Dec.26.2002 Thu

今年も本当に極僅かになってきた。いよいよ持って年賀状を作らないとなんとなく気分が良くない。でも今夜も少し酔っていてさすがにもう作る気力無し。明日に期待しよう。
 
今日は、午前中所内の大掃除。午後は、某営業マンとの恒例の打ち合わせを行った。もちろん、他にも多くの仕事をした。最後は、住宅性能表示申請の図面、書類をPM20:15に評価センターに直接持ち込み、業務終了。評価センターは、明日で仕事納め。うちより一日早し。うーん・・・うらやましいと思いつつ、一日でも仕事が出来る日が多く欲しいとも思う複雑な心境でもある。

でも住まいの多くも年越しを迎えつつある。

 話は変わるが日頃、住まいの多くを考え、ご提案をする日々を続けている。いつも自分の住まいの物差しで計る住まい。それをご提案し、建てて頂く。でも先日の日記でも述べたようにその物差しの度合いは昔から思うと、変化をし続けている。極めて最近は、家族みんなが明るく楽しい生活を送ることが出来る住まいのために、防犯、防災に強い家がその物差しを指し示す基準となることが多い。各建築内外装の設備や仕様も防犯、防災を踏まえた物が今日とても多い。ピッキングがしにくい玄関の錠やガラスが破れにくい窓、防犯対策用のセンサー付き外灯などなど色々とある。

また、間取りについてもそうだ。特にその某営業マンとのお話の中でも毎回出るのだが、火に強いプラン。色々な設備も必要だが、間取りの重要度も大きい。間取り上の根本的な有効的防火災対策が幾つかある。今日は、今後の自邸計画の時のためにも記帳しておこうと思う。

まず一つに、極めて近接した隣家側に必要以上の窓を設置しない。また、設置しても防火用の網入りガラスにする。これは、火災時に火炎の進入の大きな部分が窓であることを示す。通常の火炎でガラスは瞬間的に破れ、そこから室内に火炎が入り込む。そして、一瞬にして室内を火の海に化してしまう。不燃のクロスや建材を使用していても、家財までは不燃のものは少なくすぐ火がついてしまう。
外壁自体は20分耐火のものが多く、日本の一般的地域での消防隊到着平均最遅時間15分に耐え得るものが多い。しかし、一般の窓のガラスは外壁なみの耐火性はなく、火災時の火炎進入口は窓が最も多い。
 このことからも、多少視界性が悪くややコストUPにもなるが、隣家に近接した側は防火用の網入りガラスにしておいても良いと思える。

次に、近接隣家側に極力、換気扇やエアコン用のスリーブ(壁の穴)を設置しないことである。外壁の穴も火炎の侵入経路となる。極めて高温の状態では、小さい穴も火炎の進入、また熱の伝播口となり一気に室内に入り込む。各換気扇のダクト(換気筒)も最近の仕様ならば、極端に長くならない限り、好きな方向に持っていくことが出来る。また、エアコンも近接隣家側に配管を持っていかないよう設置位置や間取りで調整することも出来るだろう。多くの火災に巻き込まれた家を見てみても、窓は大丈夫だったがエアコンの穴から入ってきたという事例もかなり多いからだ。

また、やむを得ず換気扇やエアコン等の穴を設けなくてはならい場合は、ファイヤーダンパー式にするのをお奨めする。これは、金属の熱に対する熱膨張を活かし、熱によりフタを閉めてしまう仕組みのものである。記号としては、FDとつくものが多い。これを利用すると万が一火災になっても火炎が進入しにくいものとなる。

無論、過剰な設備も一般的には必ずしも必要ではないが、全体的なコスト比率も考え、上記対策はそれなりに有効であると思う。いざ火災が起きると、せっかくマイホームが無くなるだけではなく、万が一自分の家から出火し隣の家を燃やしたことを考えるとそれなりに用心をして損はないと思う。

特に最近、設計をさせて頂いたお住まいが隣家の火災に巻き込まれた事例も幾つかあり、少し神経を使っている部分でもある。



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