今日は、定時退社当番の日だった。
月に一度好きな日に定時(17:30)上がりしなければいけないという当番である。もちろんこれは、会社が定めているものではなく、自分が所属する設計のチームで考案されたものである。対象も自分が所属する設計チームだけである。
妙な当番ではあるが、設計という性質と会社とを考えるとわからなくもない。
もともと設計は、与えられて図面とかプランを考えるというものではないからだ。
決まったノルマの図面数やプランの解答とかは無いわけで、自分が決める、言い換えれば自分が納得する図面、プランが出来た時がその仕事の終わりとなる。
設計士自体、家の間取りを考えたり、絵を描いたりするのが好きだから仕事をしているようで、実は、好きなことをしていることであり、趣味みたいなところも多い。
だから仕事の時間が多いとか、早く帰りたいとかという感覚はほとんど持っていない。
建築学生の頃からこのスタンスなのだ。良く徹夜をしながら建築を計画したり、図面を描いたりしていたものだ。
まして、実際に建ち上がり、空間を作り上がる現在は本当に面白いことなのだ。
さすがに急がしすぎになってくると、余裕が無くなる時もあるが、ゆっくりのんびり想像しながらプランを考えるのは、最高に楽しい!
また、場所も会社でなくてもよく、自宅や好きなところでも出来る。
そんな感覚でいる設計士たちだから、労働時間といってしまえば、その時間はかなりの量となってしまう。
そんなわけで、定時退社当番というものがある。
でも、何となく嬉しいようで、反面、図面を書く時間が無くなってしまうなという気持ちも少々かな・・・
そんな当番にも10分退社が遅れるごとに100円を設計貯金箱に入れなくてはならないという罰金がある。
設計士の気質を物語るような感じでもあるが、正直あまり貯まってはいないようだ(笑)
おかげで、今日はもう少しで完成するところだったT邸の図面は明日以降に持ち越されてしまった。 |